前回は【原核類】と【真核類の一部の菌類(以下カビ)】の区分けの話をしました
なぜ、こんな話をするかというと
「黒点病を知る1」でも話した通り一色単になりやすいからです
「細菌」には【好気性】と【嫌気性】がいます
酸素を必要とするか、しないかです
なぜ、酸素を必要としない細菌がいるのでしょう?
それは大昔の地球には酸素がなかったからです
最初に出現した嫌気性細胞(古細菌等)が進化し、光合成をはじめます。
光合成を始めるとその副産物に酸素が発生しました。
すると今度は酸素を使って代謝をする好気性細菌が生まれました
代謝とはエネルギーを生み出すことです。
私たちが食事をするのと一緒です
嫌気性細胞は【発酵系】という代謝路を使います
グルコースを分解してピルビン酸に変える時エネルギーが発生し
そうして余ったピルビン酸をアミノ酸や脂肪酸へと変え
さらに余ったものは酢酸、乳酸、エチルアルコールに変換されます
好気性細菌はこの【発酵系】で取り出したピルビン酸をもっと効率よく、約20倍のエネルギーに変換させました。
いわゆるこれを【呼吸系】といいます
細菌に近いカビは基本ほとんどが【好気性】ですが一部【通性嫌気性】も存在します
【通性嫌気性】とは【好気性】、【嫌気性】どっちでもOKなタイプです
もっと細かく分けると下記の4つになります
【偏性好気性】生存のために酸素が必須(例)納豆菌、ほとんどのカビ
【通性嫌気性】酸素が少なくても増殖(例)大腸菌、一部の酵母菌(カビの一種)
【微好気性】酸素が3~15%の微好気的条件下で発育する菌(例)淋菌
【偏性嫌気性菌】酸素は有害(例)ビフィズス菌、古細菌
上記の話は黒点病の話にも関係しますが、肥料づくりの話にも関係します