鉢でバラを無農薬栽培

一部品種は時期によって低農薬の時もある

癌腫菌、アグロバクテリウム菌

癌腫に関して
無農薬で育ててきたので
まあ他人事でした

しかし最近購入するバラたちが
結構な頻度で癌腫になります

今年は
バーガンディーアイスバーグ
・クードゥクール
・ミスティパープル

昨年は
メーヴェ
雨ニモマケズリバーシブルピンク
・ ベルベティトワイライト

癌腫の判断方法は
コブができてから
それまではキャリアという状態でわかりません

とある有名なバラにかかわる方が
「癌腫ってみんな騒ぎすぎ」と発言をしたそうです

この意見に関して
「信じられない!」という反応と
「ん~そうだよね」という意見が分かれると思います

私なりの解釈ですが
癌腫は「怖い」というより「厄介」な菌です

癌腫はアグロバクテリウム菌と呼ばれています
この呼び名は総称です
古代ギリシャアリストテレスによって
既に記載されていたようですので
古くから知られていました

ただ、いろいろわかったのは近年
ウイルスみたいに遺伝子を書き換える菌(細菌)のため
ちょっと特殊なタイプな菌になります

植物の遺伝子研究のベクターとしても活躍してます
(アグロバクテリウム法)

実はこの「アグロバクテリウム菌」は
植物との共生で知られる根粒菌と近縁で
どうして病原菌になっちゃった?という
不思議な進化をした菌でもあります

ただ人間もそうですが
大きな遺伝子の改変は「ウイルス」などの外部からの力です
哺乳類が哺乳動物としての所以である胎児を宿すようになったのも
実はウイルスによる大きな遺伝子の改変があったからだと言われています

癌腫は病原菌ですが
もしかしたら将来的に植物を別方向に進化させる可能性も
秘めているということです

癌腫の弊害は「肥大症」というタイプで
細胞が肥大して導管を圧迫し栄養不全になること

この細胞が肥大するコブは
成長ホルモンを改変して起こします(人間の癌化と似ている)

ただ場合によっては成長ホルモンの影響で樹勢に勢いがついたり
根が無数に枝分かれし、乾燥に耐性がつく場合もあるとか

近年、植物の遺伝子配列がいろいろと見つかっています
その一つがやせた土地でよく育つ「さつまいも」

実は「さつまいも」には
「アグロバクテリウム菌」由来の遺伝子があるそうです

参考にした論文を載せておきます
広島大学
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/69575

 

※※※追記※※※

続編を書きました

癌腫は「やせた土地」がお好き
https://hati8chang.hatenablog.com/entry/2023/11/25/014217