鉢でバラを無農薬栽培

一部品種は時期によって低農薬の時もある

土を再生するポイント

うちは土をそのままずっと継続的に使ってます
古い土はダメなのでは?と思われますが
それはメンテナンスをしてない土です

連作に向かないバラですが
それでもずっと連作ができているは
ずばり土壌生物たちのおかげなんです

では土とはなんでしょうか?
岩が削れて砂となり
砂に死骸や枯れ葉などの有機物が加わります
すると土の中の微生物はどんどん増えて多様化していきます

土とは
岩の果て(砂)
有機物(枯れ葉や死骸など)
菌や細菌たち(これが莫大な数がいる)
土の中に含まれる水や空気
これぜんぶひっくるめて土です

有機物や植物にとってよい土壌微生物がいれば肥沃な土地となります
「肥沃」を作り出すのが有機物と土壌微生物(菌、細菌、虫類)です
また土壌微生物たちが有機物を最終的に腐植まで分解します
この腐植が保肥力に優れ大地の恵みとなるのです

砂漠のような砂は土といいません
だから植物が育たないのです

西之島という最近できた島があります
生物のモニタリングとして注目を集めています
その一つが「土」
いままで土がなかったのですが
鳥の糞や死骸が微生物を産み
小さな植物が育ち、朽ちてまた次世代に命をつなぎ
「土」が出来上がってきました

さて土の再生の話に戻ります

土の話によく出てくる団粒構造ですが
これらもすべて土壌生物たちが行います

よく硬質な土=団粒構造と
思われるかもしれませんが違います

あれは団粒構造を構造的に模倣したもの
根本的な原理は違うんです

団粒構造は土壌微生物がだす
分泌物です
これが栄養になり新たな微生物があつまり
それが雪だるま式に団粒構造を作り出します
団子っぽい形状のものもありますが
柔らかいふんわりした土質となり土壌の中に
水分や空気を保有量を増やします

例えば鉢替えをしたときに
土をギュッギュとして表面を固めます
そうすると毛細血管のようなよい発根がでるためです

よく団粒構造が壊れてしまう!!と
思われますが手で土をギュッギュとしても
よい土はすぐ掘れます
手でギュッギュするくらい土にとってはへっちゃらなのです

団粒構造が壊れちゃう!!
みたいなところは
たとえば人間が毎日歩く通り道のような場所の土
掘り起こそうとしても土が固くなり
水はけも悪くなります

冬の植え替えに堆肥を上げるのは
植物のためというより
「土壌微生物」のためなんです
「土壌微生物」をたくさん増やすことでよい土になるからです

有機物やよい土壌改良剤
これも「土壌微生物」たちのためです

ちなみに菌の世界というのはある程度
その世界条件に固定されていて
住みやすい菌、長く住んでいる菌が
支配していることが多いです

場所の土壌菌ってやつですね

土壌改良剤を入れたとします
しばらくすると新しく入れた土壌改良剤の菌は
消えてしまうことが多いです

人間の腸なんかも一緒です

たとえばヨーグルトを食べます
よい菌がいるヨーグルトです
それが腸に住み続けるか?
違います
通過するだけです

通過するときによい働きをするのです

住み続けてほしい場合は
長く同じヨーグルトを摂取しつづけると
その環境で定着する可能性があります

私の使っているカルスもそうです
基本土壌にいる微生物たちが優勢です
続けることによりカルスに含まれている菌の中で
環境があうものが定着していきます

なので土を再生するポイントは
ずばり土壌微生物たちを大切にする
ということだと思います